Wired Vol.2の特集「読む」が変わる を読んだ。これからの時代の「読む」をどう考えるのか、で非情に興味深い記事である。

某雑誌の記者の「電子書籍を読了したことがない」というカミングアウトがあり、「電子」の本が「紙」の本に負ける5つの理由が紹介されていた。確かに自分を振り返ってみても、納得する理由である。しかし、電子書籍はまったく読了できないかー。

2010年春にiPadを手にしてから、これは、と思う電子書籍があればその都度購入してきた。自分がこれまでどのような電子書籍を購入したリストが以下。

  • Alice in Wonderland(iPadが出たての時にこのコンテンツ紹介動画がYoutubeに上がっていて即購入。相当衝撃的だった。)
  • 歌うクジラ(村上龍)(日本語の電子書籍として一番最初に購入)
  • GQ
  • Toy Story
  • 新・電波利権(池田信夫)
  • ITの読み方(佐々木俊尚)
  • ザッポス伝説(トニー・シェイ)
  • 適当日記(高田純次)
  • ネットワーク開発物語
  • FREE(無料版)
  • Newton E=mc2
  • Newton 大宇宙観測

iPadを利用して1年半以上経つものの、電子書籍の数としては多くはない。 事実、「紙」の本のほうが、「電子」の本より、購入数はずっと多い。多くはアプリベースの電子書籍。無料のものはFREE1点のみ。これは紙で読んでいたが、無料版がダウンロードできたので入手した。

読みかけのまま読了していないのは、「Alice in Wonderland」「歌うクジラ」。「新・電波利権」「E=mc2」「大宇宙観測」はまだ読み始めてもいない。

電子書籍を購入したがまったく読了できていない、ということは、ないものの、読了したのは自分の専門分野か、軽く読めるもの、もしくは雑誌・カタログなものだ。

先の記者のようのカミングアウトが、もし購入した「電子」の本が新書や長編小説などを指しているのならば、先の記者のように読了が一冊もない、という状況になったかもしれない。

「読むが変わる」というこの特集は、既存の「紙」の本のフォーマットをそのまま電子に置き換えるのではなく、「電子」の本には、それを適切に「読む」ための新しいフォーマットの必要性を示している。「紙」の本はなぜ、雑誌の記事の分量か、200ページを越える分量の1冊の本なのか、それは「紙」の本の成り立ち、出版文化からきているからだ。

例えば雑誌ならば、記事の割り当てページ数におさまるよう無理にでもその中に入れようと削り、1冊の本として出版するならば、200ページを越える枚数までわざわざストーリーを膨らめなて書かなければならなくなるかもしれない。

「紙」の本のフォーマットは、いわば宿に泊まる人の身長がベッドを超えてしまえば、のこぎりで手足を切り、足らなければ体を引き伸ばす、というギリシャ神話にあるエピソードにでてくるベッドだ。

その人の身長(コンテンツ)にちょうどあうベッド、それが電子書籍のフォーマットなのだ。 もちろん、そのベッドはシンプルなベッドではなく、魅力的な仕かけが様々あるベッドだけれど。

新しい「読み」を提示してくれる電子書籍として、特集で紹介されていたのが、Lifted。購入して2日間、およそ4時間ぐらいで読了することができた。電子書籍に対する新しい発見をいくつもすることができた。後日のエントリーで紹介した。