今回は、オンラインビデオ教材をThe Spangler Effectを紹介します。

The Spangler Effectは、ホストのSteve Spanglerが、Cool Science Experiment(イケてる科学実験)として、科学実験ショーをするオンライン動画サイトです。実験の多くは、身の回りの物やDIYショップなどで簡単に手に入るものを(とは行っても化学薬品を使うものもある)を使ってできる、そう手間のかからないものです。Youtube Channelにも掲載されているこれら科学実験では、用意する材料、実験の流れ、実際にやってみるとどうなるか、それはどういう原理でそうなるかを、3分間クッキングのサイエンス版といった感じです。実際の動画の尺は10分前後です。

最近、学校の理科の授業では実験をやることが少なくなったと言われています。しかし、このような「わりと簡単にできる」実験を上手く授業に取り入れ、生徒がその科学的事象を観察し、なぜそうなるのか説明をする機会を与えたりすることで、その領域なり単元の学習により楽しく取り組むことができ、また科学的な認識も深まるのではないでしょうか。

例えば、Ultimate Can Crusher(究極の缶つぶし)実験というのがあります。

これは、大気圧がどれだけすごい力を持っているのか、を見せてくれる実験です。私は、中学の技術の授業で実際に灯油缶を使って同じ実験をやってみたことがあります。この時は、灯油缶の中に水を少量入れ、下から火で炙ってから栓をし、トロ船に移動して、上から水をかけて潰す、というやり方をしていました。でも、このビデオで紹介しているように、ジュース缶をひっくり返してバケツに入れてやるだけでも、十分にインパクのある実験になりますね。

以下も手軽にできますね。

Water SwingOlympic Challenge(水回しにチャレンジ)

これも、子どもたちの興味をひきつけそう。ただし薬品入手は必要。

Genie in a Bottle(魔法の壺のジニー)

十数年前ぐらいまでは、こういったおもしろい科学実験が載っている書籍を購入して、授業に取り入れてやっていたかと思います。しかし、The Spangler Effectのようにオンラインビデオで用意されていると、書籍を読むのに比べて準備のための理解度は段違いにはやいですし、どんなふうに授業に取り入れたらい効果的かも、よりイメージしやすいと思います。

理科の勉強を楽しくしたい、科学好きな子どもを増やしたい、そう思っている先生は、ぜひ見て参考にしてもらえるといいのではないでしょうか。

【おまけ】

この人がやっている、教員向け科学実験のブートキャンプがおもしろい。日本でもこういうのをやったらいいのにな。